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仮処分とは? |不当解雇.COM

仮処分とは?

事例

私は,長年中堅電機メーカーの経理として働いてきました。しかし,長引く不景気,業界内の競争激化のあおりを受け,会社の収益が悪化し,人員削減が噂されるようになりました。そうしたところ,先日,上司に呼ばれて,能力不足なので解雇する,来月から会社に来なくてよいと言われました。これまで多少のミスはあったとしても,誠実に仕事をしてきましたので,能力不足だと言われても納得がいきません。会社との間で解雇の撤回等を求める交渉をしましたが,会社は強硬なスタンスを崩さず,あくまでも解雇は有効であると主張し続けています。労働審判手続をとっても,調停がまとまりそうもありませんし,解雇無効を前提とする労働審判に対しても会社は必ず異議を出すと思われます。このような場合,裁判所で訴訟を提起する必要があるようですが,訴訟には時間がかかると聞きました。訴訟の結論が出るまでの間,会社からの収入が途絶えると,生活が立ちゆかなくなります。そのような場合,仮処分手続があると聞きました。どのような手続か教えてください。

不当解雇

回答

会社が極めて強硬な立場を明らかにしている場合や,労働者が原職に是非とも復帰したいと考える場合は,地位確認,解雇無効確認等の訴訟を提起するのと併せて又はそれに先んじて,労働契約上の権利を有する地位を仮に定める「地位保全仮処分」と賃金の仮払を求める「賃金仮払仮処分」の両方を申し立てるのが一般的です。
「賃金仮払い仮処分」は,裁判所が,解雇が無効となる可能性が高く,かつ,このまま賃金が支払われなければ労働者の生活が困窮すると判断した場合,会社に対し,訴訟の結論が出るまでに,賃金を仮に支払うよう命ずる手続です。これにより,賃金の支払いを受け,当面の生活費を確保した上で,訴訟を闘うことができます。
また,仮処分決定は2,3ヶ月程度で出ることが多く,しかも,解雇の有効性について裁判所の見解が示されることにより,和解等により抜本的な解決が図られることもあります。



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解説

1 労働仮処分の手続の流れを教えてください?

労働者が解雇(または雇い止め)された場合に,職場復帰にこだわらず金銭的な解決が可能であれば,労働審判手続を利用して早期に(原則3回以内の期日で終了)会社から金銭を支払ってもらうのと引換えに退職するという内容の調停を成立させ,それで解決とする方法があります。これに対し,労働者が職場復帰にこだわるような場合は,地位確認,解雇無効確認等の訴訟を提起します。
訴訟は非常に時間がかかるので,解雇された労働者は就職ができなければ生活に支障を来し,訴訟を続けられなくなってしまう可能性もあります。そこで認められているのが「仮処分」の制度です。裁判所が,解雇は無効である可能性が強いと判断すれば,会社に対して,(裁判所が定める期間内は)給料を支払い続けるよう命令してくれるので,労働者は給料をもらいながら当面の生活保障を確保したうえで,解雇の無効を争うことが可能となります。
何回か審尋を重ねて,主張が出尽くすと,裁判所から和解が勧められることが一般的です。
この段階ではある程度先が見えていますから,勝ち目がないと判断すれば,金銭解決について検討すべきでしょう。和解で解決できない場合は,裁判所が決定(仮処分命令,あるいは却下決定)を出します。決定は,長くとも申立てから2~3か月程度で出されます。

2 労働仮処分には,どのような種類があるのですか?

代表的なものとして,ⅰ)(労働契約上の)地位保全の仮処分,ⅱ)賃金仮払いの仮処分,ⅲ)配転命令効力停止仮処分,ⅳ)退職強要差止め仮処分,などがあります。
(労働契約上の)地位保全の仮処分とは,復職を仮に認めるというものです。裁判所によっては,解雇無効が疎明されても,特別の事情がない限り,労働契約上の地位保全の仮処分については,保全の必要性がないとして認めようとしません。
次に,賃金仮払の仮処分とは,判決が確定するまでの間(実際には,概ね1年間とされることが多いです),給料を確保するための制度です。裁判所から賃金仮払仮処分の決定が出されたにもかかわらず,債務者(会社)が支払いをしない場合は,債権者(労働者)は,保全執行を申し立て,強制的に支払いを受けることが可能です。なお,労働者が資産を保有している,近親者の収入で生活ができる,正社員として再就職した,といった場合は,会社は仮払いを免れる可能性があります。

解説

1 まずは弁護士に相談!

解雇された又はされそうなあなたが採れる手段は,ケースバイケースですが,直ちに解雇の撤回・復職を求めたり,あなたが解雇されなければもらえたはずの賃金を請求したり,不当解雇による損害賠償を請求したりすること等が挙げられます。
まずは,なるべく早くご相談下さい。相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いものです。
弁護士は,あなたのご事情を伺い,具体的対応策をあなたと一緒に検討し,最善の解決策をアドバイスします。
不当解雇.COMでは,解雇等された方のご相談については,初回30分間を無料で承っております。
あなたのケースでは解雇は有効になるのか否か,具体的な対策として打つべき手は何か,証拠として押さえておくべきものは何か等をアドバイスします。

2 証拠の収集

法的措置をとる場合はもちろん,交渉による解決を目指す場合も,証拠の確保が極めて重要になります。あなたにとって有利な証拠を出来るだけ確保して下さい。

3 会社との交渉

まずは,法的措置を用いず,会社と交渉して,あなたの望む結果(解雇を撤回,復職,未払残業代の支払い,より有利な条件での退職等)が得られるようにします。
会社側の対応は様々ですが,あなたを退職に追い込むために様々な働きかけをする事が多いのが実情です。

4 裁判

会社があなたの要望に応じない場合は,裁判を起こします。具体的には,賃金仮払い仮処分手続,労働審判手続,訴訟手続などがありますが,事案に応じてあなたにもっとも適した手続を選択して,あなたの請求の実現を目指すことになります。

弁護士に依頼した場合

1 弁護士はあなたのパートナーです。

不当解雇され自信を失ったあなたは,家族・友人にも中々相談できず,一人苦しんでいませんか?安心してください。弁護士はあなたの味方となり,親身に話しを聞いて,今後の対応を一緒になって考えます。弁護士はあなたに共感し,あなたと一緒になって戦うパートナーです。

2 継続的な相談・コンサルティング

不当解雇と闘う場合,ケースバイケースに採るべき対応策や確保すべき証拠も異なります。また,時々刻々と状況が変わっていき,その都度適切な対応をとることが必要です。この対応が間違っていた為に,その後の交渉や法的措置の段階で不利な状況に立たされることもままあります。また,一人で会社と戦うのは不安がつきまとうものです。
弁護士に依頼した場合,初期の段階よりあなたにとって有利な対応をアドバイスしていきます。それにより,その後の交渉・法的措置にとって有利な証拠を確保でき,適切な対応をとることで,万全の準備が出来ます。また,継続的に相談が出来ることにより安心して仕事や生活を送ることができます。

3 あなたに代わって会社に対し請求・交渉をします。

会社側の対応は様々ですが,あなたを退職に追い込むために様々な働きかけをする事が多いのが実情です。労働者が会社に対し各種の請求を行い,対等な立場で交渉に臨むことは一般的には困難であることが多いといえます。そこで,弁護士は,あなたに代わり,情報収集のお手伝いをしたり,解雇の撤回等を求める通知を出したり,会社と交渉したり致します。弁護士の指導の下で適切な証拠が確保でき,弁護士が法的根拠に基づいた通知書を出し交渉することで,あなたにとって有利な結論を,裁判を使わずに勝ち取ることが可能です。

4 あなたに代わって裁判を起こします。

もし,会社があなたの要望に応じない場合は,裁判を起こします。
具体的には,労働審判手続,仮処分手続,訴訟手続などがありますが,事案に応じてあなたにもっとも適した手続を選択して,あなたの請求の早期実現を目指します。
最近では労働審判手続による解決水準が高まっており,かつ,同手続によって2~4か月間で解決を図ることが可能となっています。

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