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早期退職優遇制度

事例

私は,A社の中枢部門で永年務めてきて,現在は部長の職にありますが,事業運営に関し,社長と対立し,この度,退職することになりました。A社では,就業規則で退職後3年間の競業禁止規定を定めています。私としては,退職後すぐに競業会社を設立したいと考えています。A社からは,競業が禁止される不利益に見合った代償を受けていませんし,また,A社の営業地域とは離れた地域での競業なので,A社の売上げが激減したり,営業上の利益が侵害されたりすることはないと思っています。ところが,A社は,私に対し,競業行為の差止請求をしてきました。このような場合,差止請求は認められるのでしょうか。

不当解雇

回答

差止めが認められるか否かは,競業避止義務が認められるか否かによります。何らかの代償措置がとられていれば,競業避止義務が認められ,差止めが認められる可能性は高まります。しかし,あなたの場合,代償措置がとられていませんし,また,競業の態様も背信性の高いものとはいえないので,競業避止義務が否定され,差止めは認められない可能性が高いといえます。

解説

1.在職中の競業避止義務

競業避止義務とは,労働者が使用者と競合する業務を行わない義務をいいます。労働者が在職中は,明示の特約がなくても,雇用契約の付随義務として競業避止義務を負うと解されています。競業避止義務や兼業禁止を定める就業規則に違反したとして,懲戒処分や損害賠償請求がなされることもあります。
なお,「兼業」として禁止されるのは,本業を不能又は困難としたり,企業秩序を著しく乱したりするようなものに限られます。

2.退職後の競業避止義務

しかし,契約上の義務は原則として契約の終了によりなくなりますし,労働者は職業選択の自由を有しているので,退職した(退職しようとしている)労働者が競業行為をしたことに対して,使用者から無制限に損害賠償請求や差止請求がなされたり,懲戒事由に当たるとして,退職金の不支給・減額がなされたりすることは,許されません。 競業を制限(禁止)するには,特約等の契約上の明示的根拠(競業行為を行わない旨の誓約書,合意書など)が必要であり,またその制限も必要かつ合理的な範囲内のものでなければなりません。判例によれば,特約は,①競業行為を禁止する目的・必要性,②退職前の労働者の地位・業務,③競業が禁止される業務の範囲,期間,地域,④代償措置の有無等を総合考慮し,その制限が必要かつ合理的な範囲を超える場合は,公序良俗に反して無効であると解されています。

3.競業避止義務違反の法的効果

一般的には,使用者から労働者に対する損害賠償請求と当該競業行為の差止請求が考えられます。また,退職金の減額・不支給に関しては,就業規則に退職金の減額・不支給を規定していても,その規定を形式的に当てはめることは妥当ではなく,「著しい背信性」や代償措置の有無などの実質面も考慮する必要があると考えられています。

解説

1 まずは弁護士に相談!

解雇された又はされそうなあなたが採れる手段は,ケースバイケースですが,直ちに解雇の撤回・復職を求めたり,あなたが解雇されなければもらえたはずの賃金を請求したり,不当解雇による損害賠償を請求したりすること等が挙げられます。
まずは,なるべく早くご相談下さい。相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いものです。
弁護士は,あなたのご事情を伺い,具体的対応策をあなたと一緒に検討し,最善の解決策をアドバイスします。
不当解雇.COMでは,解雇された方又は退職を余儀なくされた方のご相談については,初回30分間を無料で承っております。
あなたのケースでは解雇は有効になるのか否か,具体的な対策として打つべき手は何か,証拠として押さえておくべきものは何か等をアドバイスします。

2 証拠の収集

法的措置をとる場合はもちろん,交渉による解決を目指す場合も,証拠の確保が極めて重要になります。あなたにとって有利な証拠を出来るだけ確保して下さい。

3 会社との交渉

まずは,法的措置を用いず,会社と交渉して,あなたの望む結果(解雇を撤回,復職,未払残業代の支払い,より有利な条件での退職等)が得られるようにします。
会社側の対応は様々ですが,あなたを退職に追い込むために様々な働きかけをする事が多いのが実情です。

4 裁判

会社があなたの要望に応じない場合は,裁判を起こします。具体的には,賃金仮払い仮処分手続,労働審判手続,訴訟手続などがありますが,事案に応じてあなたにもっとも適した手続を選択して,あなたの請求の実現を目指すことになります。

弁護士に依頼した場合

1 弁護士はあなたのパートナーです。

不当解雇され自信を失ったあなたは,家族・友人にも中々相談できず,一人苦しんでいませんか?安心してください。弁護士はあなたの味方となり,親身に話しを聞いて,今後の対応を一緒になって考えます。弁護士はあなたに共感し,あなたと一緒になって戦うパートナーです。

2 継続的な相談・コンサルティング

不当解雇と闘う場合,ケースバイケースに採るべき対応策や確保すべき証拠も異なります。また,時々刻々と状況が変わっていき,その都度適切な対応をとることが必要です。この対応が間違っていた為に,その後の交渉や法的措置の段階で不利な状況に立たされることもままあります。また,一人で会社と戦うのは不安がつきまとうものです。
弁護士に依頼した場合,初期の段階よりあなたにとって有利な対応をアドバイスしていきます。それにより,その後の交渉・法的措置にとって有利な証拠を確保でき,適切な対応をとることで,万全の準備が出来ます。また,継続的に相談が出来ることにより安心して仕事や生活を送ることができます。

3 あなたに代わって会社に対し請求・交渉をします。

会社側の対応は様々ですが,あなたを退職に追い込むために様々な働きかけをする事が多いのが実情です。労働者が会社に対し各種の請求を行い,対等な立場で交渉に臨むことは一般的には困難であることが多いといえます。そこで,弁護士は,あなたに代わり,情報収集のお手伝いをしたり,解雇の撤回等を求める通知を出したり,会社と交渉したり致します。弁護士の指導の下で適切な証拠が確保でき,弁護士が法的根拠に基づいた通知書を出し交渉することで,あなたにとって有利な結論を,裁判を使わずに勝ち取ることが可能です。

4 あなたに代わって裁判を起こします。

もし,会社があなたの要望に応じない場合は,裁判を起こします。
具体的には,労働審判手続,仮処分手続,訴訟手続などがありますが,事案に応じてあなたにもっとも適した手続を選択して,あなたの請求の早期実現を目指します。
最近では労働審判手続による解決水準が高まっており,かつ,同手続によって2~4か月間で解決を図ることが可能となっています。

判決事例

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